我々は何のために生きているのか。ブルックス・ブラザーズのマリン柄ニットから考える。

2021年11月16日

「自分は人間だ」と思って、ここまで40年近くを生きてきましたが、

ある日 突然 神様から、

「人間の姿をしているだけで、実はお前は別の存在なのだぞ。」

などと言われたら、いったい どんな感情が湧いてくるでしょうか。

自分が100%の自信を持って 当たり前のように信じてきたものが崩れたとき、

そこには絶望があるのか、納得があるのか。

はたまた、希望や幸福があるのか。

考えても答えが出るわけではないのですが、気になります。

昨年、ブルックス・ブラザーズのこの派手なニットを購入した時にも同じようなことを思い、そして考えました。

我々は何のために生きているのか、を。

いつになく、壮大な出だし。

ニット(トップス)として使わない。

私がこの派手なニットを何の躊躇ちゅうちょもなく購入したのには理由があって、

それは このニットをニットとして(トップスとして)使わない最初から・・・・決めていたからです。

Brooksbrothers / Nautical Motif Fair Isle Crewneck Sweater (100151154)

こんなド派手なデザインのニット、パンチがあり過ぎて私には到底着こなせません。

着こなせる人、この世にいるのでしょうか…。


では ニットとして使わないのなら、どういう目的で私はコレを購入したのか。

それは、

プロデューサー巻きをするため、です。

マジで。

プロデューサー巻きとは、セーターやカーディガンなどを肩から掛けて、両そでを胸元で結ぶ、スタイル。

これね、P巻き。

つまり、マフラーのような防寒アイテム 兼 ネックレスのような装飾アイテム として使うために購入したわけです。

このニットが本来のトップスとしての役割を果たすことは決してありません。

私がオーナーである限りは。

理想と現実

(彼女かも)はブルックス・ブラザーズのデザイナーの手によってトップス商品として・・・・・・・・・デザインされ、企画され、この世に生まれてきました。

どんな人がオーナーになるのか ワクワクしながら店頭に並べられていたことでしょう。

そして誰かに購入してもらい、彼の上半身を両腕まで優しく包み込み、彼に自信を与え、時にはパスタソースなんかをこぼされて落ち込むことはあるにせよ、それ相応に幸せなトップス人生を過ごすことができたでしょう。

しかし、私のもとにやってきたのが彼の運命の大きな分岐点でした。

トップスとしては使ってもらえず、

理解に苦しむ まさかの使われ方。

まさかの使われ方。後ろからの図。

「オーナー様、あなた そもそもプロデューサーでもないのに、なにやってんすか。」

そんな彼の心の声が、今にも聞こえてきそうです。

何のために生まれてきて、何のために生きているのか。

思春期の迷える少年少女のように自問し続けているかもしれません。

説法っぽい、なにか

本来のあるべき姿で人生を過ごすことが 果たして正解なのでしょうか。

この場合の「あるべき姿」とは何なのでしょうか。

「正解」とは何なのでしょうか。

それぞれの幸せの形に「正解」というものはなく、

誰かにそれを定義づけられるものでもありません。

ある人はトップスをプロデューサー巻きとして使うことに喜びを感じ、それをあるべき姿として捉え、幸せを感じます。

他方、トップスとして生まれてきたにも関わらず、その才能を発揮できないまま生涯を終えるニット君が感じる喜びや幸せ、そして彼が思う「あるべき姿」とはいったい何なのでしょう。

途方もなく、壮大。

ブルックス・ブラザーズのマリン柄ニット

壮大さが壮大さを飲み込み、

ブラックホールも唖然とするぐらいの謎めいたことを書いてしまったので、

このあたりで今回のアイテムのディテール紹介です。

いきなり!


彼(ニット君)の悲劇的でセンチメンタルな側面ばかりをフィーチャリングしてきましたが(勝手に!)、いいところ たくさんあるんです。

何と言っても 壮観なデザイン性。

表と裏、両面にぐるりと これでもかというぐらいに デザインされたマリン柄。

このデザインのおかげで、プロデューサー巻きをしたときの映え方が秀逸。

立体的なデザインになり、存在感を出すことができます。

やり過ぎ。もとい、壮観。
壮観バックビュー。後ろまでやり過ぎているのがポイントです。
立体感のある素晴らしい刺繍。
袖のリブ。ギリギリまでデザインが施されている。
これもP巻きには最適のデザイン。
裏返すと お湯をかける前のインスタントラーメンのような姿。

ニットと合わせるスタイリング

スタイリングとしては、

カラー付き(えり付き)のシャツに合わせるよりも、

首元がシンプルなTシャツなどに合わせることが多いです。

中でも私のお気に入りは、ニットに合わせるスタイル。

こういう感じね。

ニット × ニット になるわけですが、

ザクザクしていて、なんか良いんです。

語彙力、ゼロ。


あとは、こういったローゲージのざっくりとしたニットに合わせるのもかっこいいです。

くどくなりそうですが(実際になるんですが)、それがいい。

ハンバーグ、エビフライ、両方食べたい時の心情に近いです。

ついでながらに書き足しておきますと、このローゲージニット。

コレも、実はプロデューサー巻きをするためだけ・・・・・・に購入したモノです。

けれど、これは別の物語。いつかまた別のときにはなすことにします。

まとめ

今回はニットを通して、「何のために生きているのか」について考える会でした(そうだっけ?)。

しかし、生きる目的を模索すればするほど、答えは逃げていくような気がします。

環境や立場、使命や責任、

それらが複雑に絡まりあう社会に不平不満もありますが、

目の前にある1日をしっかりと生き抜くことが大切です。

そして、やがてそれが積み重なり、

答えとなるのかもしれません。


追伸。何の話だコレ。

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