ガンゾのパターンオーダーでスモールクロコ長財布を作った話。

2023年1月2日

GANZO / 通しマチ長札入れ L.W 2

メイド・イン・ジャパンをつらぬき通すGANZO(ガンゾ)のアイテムは、そのどれもが確かなクオリティを誇っています。

既製品を買っても大いに満足のできるブランドですが、オーダーメイドでオリジナリティを楽しむのも良い選択でしょう。

ガンゾでは財布を中心に約20種類のアイテムをパターンオーダー形式で作ってもらうことができます。

周りと少し差をつけたい人や、自分のこだわりを細部まで表現したい人にとっては非常に有意義なサービスです。

今回の『行け行け、私物くん!』では、このオーダーメイドのサービスを利用して作ったスモールクロコダイルの長財布を紹介します。

↑約20種類あるパターンオーダーのサンプル一例。
(画像)GANZO公式HPより

パターンオーダーの流れ

ガンゾのパターンオーダー、流れはいたってシンプルです。

① 実店舗に行く(事前に来店予約が必要な場合もあるので注意)
② 店舗の職人(やスタッフ)と打ち合わせをする。素材の選定やオプションの有無など細かいアドバイスもしてくれます。
③ 会計(オーダー時に支払います)
④ オーダーから約3カ月後に完成

財布、パスケース、手帳など、作りたいアイテムを選び、革素材も約10種類の中から選定ができるのでオーダー段階からワクワクです。

アイテムによっては希望の素材で作れないモノもあるので そのあたりは店舗の職人と擦り合わせが必要です。

レザーアイテムに精通した職人やスタッフから的確なアドバイスがもらえるので、革に詳しくない人やオーダーが初めての人でも安心して楽しめますし、十分に満足ができると思います。

※ガンゾのパターンオーダーは 表参道の本店、六本木店、銀座店、大阪店のみでのサービスです(2023年1月現在)。オンラインストアでは取り扱いがないのでご注意ください。また、納期は変動する場合があります。

ガンゾ六本木店にてオーダー

今回 私はガンゾ六本木店にてオーダーを行いました。

ガンゾ六本木店は六本木ヒルズのWEST WALKにある店舗。
私は既製品を買うときも いつもこの店舗で購入しています。

なんともせこい・・・話ですが、ガンゾの独自ポイントと共にヒルズポイントも貯まるのが嬉しいところ。

ガンゾ六本木店。洗練された内装です。

今回はなぜだか急にスモールクロコダイルの長財布を無性に作りたくなった(※1)のでパターンオーダーにて発注をするに至りました。

ガンゾには既製品にもスモールクロコシリーズの財布の展開がありますが、パターンオーダーで頼むと革の選定からスタートします。これが嬉しいポイント

店舗にはクロコ革の在庫が無かったため、2枚のクロコ革を調達してもらいました。

クロコ革はの模様に個体差があるので、何枚かの個体を比べられるのはありがたいです。

調達してもらった2枚の革の中からどちらか気に入った方の革でオーダーをする、という流れです。

綺麗な商談ルームでお水を頂きながらゆっくり時間をかけて打ち合わせをします。

ガンゾ六本木店の商談ルーム。

スモールクロコはこのように2個体(2匹? 2頭?)を用意してもらいました。
2個体とも 小さなが綺麗に揃っている上質のスモールクロコダイルで、カラーはド定番かつ安心のブラックです。

ワニちゃん×2。
左から右にかけて頭→尻尾。

スモールクロコダイル(学術名・ポロサス)は ワニ革の中でも最高ランクに位置づけられている革ですが、竹腑と丸腑のバランスが素晴らしく、ナイルクロコなどの他のワニ革と比べて竹腑と丸腑のコントラストがはっきりしているのが特徴です。

竹腑と丸腑の違いがはっきりと分かるのがスモールクロコダイルの特徴。

既製品の場合、どのようにカット(裁断)された製品かによって個体差が出てしまうため、竹腑と丸腑のコントラストを十分に楽しめるかどうかは在庫状況などの運次第なところがありますが、パターンオーダーの場合はワニ(革)の個体を丸ごと調達してもらえるので 自分の気に入った部分をカットしてもらうことができます
これはとってもナイスなポイント


というわけで、
2つの個体のうち 気に入った方を1つ選び、好みの部分でカットしてもらいます。

こちらの左のワニちゃんをチョイス。

型紙を置いて、どの部分でカットをするか 入念に打ち合わせをします。

型紙を置いて裁断部分を決めます。

折長財布なので、実際に使用する際には折り曲がる部分にどうしても負荷がかかります。
折り曲がる部分にちょうど腑の切れ目がこないように、そのあたりもアドバイスをしてもらいながらの打ち合わせです(楽しい&ありがたい)。


表面のメイン素材の打ち合わせの次は、ライニング(内装)を決めていきます。
ライニングも豊富な素材とカラーの中から選ぶことができます。

ライニング用レザーのサンプル(一例)。使用時をイメージしながら触り心地を確認できる。

私はブッテーロというハリとコシのある牛革をチョイス。
ライニング用の革ではないのですが無理を言ってあつらえてもらいました。感謝感謝。

表のクロコのブラックカラーと統一感を持たせたいので、ライニングのカラーもブラックにしました。


また、ステッチのカラー(縫い糸の色)も選択ができます。
たくさんあるカラーサンプルの中から選ぶことができますが、私はオールブラックのシックな財布が欲しかったので1秒も迷うことなく黒糸でお願いしました。

豊富なステッチカラーのサンプル。これでも一部。

最後に内装の仕様を決めます。
カード入れ部分の段の形状やブランドロゴの刻印の位置など、細かいところまでじっくりと時間をかけられます。

内装サンプルがたくさんあるので見比べて選定ができます。

ちなみに、
今回のオーダーでは実施しませんでしたが 文字の刻印(英字・数字)も依頼ができます。

好きな箇所に1文字から刻印してもらえるのでイニシャルはもちろん、「AHO」とか「NANDEYANEN」とか「MOUKATTEMAKKA」とか「ITEMAUZO」など、自由自在です。
(「JIYUJIZAI」と入れてもいいんです。)

刻印のフォントサンプル。
上から2枚目のDampfPlatzsというフォントで「NANDEYANEN」と入れると勇者確定ですが、何のために勇者になる必要があるのかは十分に考えなければなりません。

そんなこんなで。
たっぷりと時間を使って打ち合わせを行い、会計を済ませればオーダーは完了。
あとは完成までの約3か月間を指折り数えながら待つだけです。

完成品

オーダーをした日からちょうど3ヵ月後に完成したとの連絡をもらい、受け取りに行きました。
(配送での受け取りも可能ですが、できれば作ってくれた職人や店舗スタッフと完成品を眺めながら談笑したいものです。)

完成品を見た第一印象は「良し、予想通りの出来栄え!」です。

こちらが完成品。

じゃじゃん。

どうですこの妖艶な雰囲気
ラスボス感がありつつも、上品なたたずまい。

ドラゴンボールのフリーザ(第3形態)や 完全体のセルのようなオーラです(分からん)。

前面。
綺麗なセンター取りの裁断で大変満足。
後面。
こちらの方が腑が細かい。
参考までにフリーザ(左)とセル(右)を載せておきます。
何の参考なんだか。
(写真)漫画『ドラゴンボール』より

財布本体を色々な角度から見てもまた違ったかっこ良さを感じられます。
満足感、高し。

広げて縦に置いてもかっこ良い。腑が本当に綺麗です。
アジの開きのように置いてもかっこ良い。

内装はこんな感じです。

シンプルすっきりとした内装。

ブラックで統一したので シンプルですがまとまりがあります
ブランドロゴの刻印もシックで良い。

筆記体の「Roppongi」が六本木店でのオーダーの証です。

丁寧に仕上げられたカード収納の段デザインもお気に入りポイント。
カードの出し入れもしやすいです。

縦方向に7枚のカードを収納できる。(が、そんなにもカードを持っていない。)
横向きカード収納部。
こちらも綺麗な仕上がりです。

私は小銭入れ(コインケース)を別に持参しているので、今回のこの長財布には小銭入れは無し。

(参考記事)小銭は死ぬまでなくならなさそう。小銭の収納に、お気に入りのコインケースを。ガンゾの馬蹄型スモールクロコ・コインケース。

小銭入れは無しの仕様。お札だけサッと収納できる薄型の長財布。
このぐらいの薄さです。

シックでかっこ良い出来栄えに非常に満足です。

まとめ

最後に今回のまとめです。

今回はGANZO(ガンゾ)のパターンオーダー品、スモールクロコダイルの長財布を紹介しました。

既製品にはなかなか無い、細かなが揃った個体の革をチョイスできたことが一番の満足ポイント。

オールブラックカラーの仕様は既製品にもあるのでオーダー感はあまりないものの、細かい箇所に自分のこだわりを反映させられることができるオーダー品はやはり楽しいですね。

自分好みの仕様に完成イメージを膨らませていく楽しさ、店舗での打ち合わせでそれをさらに膨らませる楽しさ、完成までの待つ楽しさ、完成品を受け取る楽しさ。
そして、これからこの財布を使って行く楽しさ。

楽しさだらけのガンゾのパターンオーダー、次は何を作ろうかという楽しさがあることも付け加えておきます。


使い込むことでどのように経年変化していくのか今から楽しみです。

ボロボロになっても修繕しながら使い続けると きっとかっこ良い姿になってくれるでしょう。

ここまでボロボロになる前にきちんとメンテナンスすれば、の話です。

真っ二つに切れるフリーザ(左)とパーツ欠損するセル(右)
(写真)漫画『ドラゴンボール』より

ラスボス感を大切に、大事に使います。

完。

注釈

(※1)今回はなぜだか急にスモールクロコダイルの長財布を無性に作りたくなった
ガンゾの2つ折り財布を愛用中の私ですが、長財布も持っておきたいなぁと思ったのが今回のパターンオーダーアイテムGETの理由です。そのまんますぎる理由でこれを理由と言っていいのだろうか。「無性に○○したくなる」というフィーリングに理由を求めるのは愚問なのかもしれません。夜中に無性に・・・突然ラーメンやポテチやアイスを食べたくなることが稀にありますが、それと同じような類の欲求がふい襲い掛かってきたというまでのことで、深い理由はないんです。
加筆しておきますと、私は荷物をできるだけ持ちたくないタイプの人間で、そのためにコンパクトな2つ折り財布を使っているわけですが、ともすると今回の長財布はいつ使うのだろうかと自問自答するのであります。支離滅裂ですがそっとしておいてください。

(参考記事)似て非なるもの、アイデンティティとは何かを問う(無理)。ガンゾのクロコ財布。(GANZO / SMALL CROCO純札入れ 57516)

スペック

ブランド  :GANZO(ガンゾ)
商品名   :パターンオーダー通しマチ長札入れ(小銭入れ無し)
ライン   :パターンオーダー
品番    :L.W 2
カラー   :ブラック
素材(外装):スモールクロコダイル
素材(内装):カーフレザー(ブッテーロ)
サイズ   :約・H 9.5cm x W 19cm
仕様    :札入れ×1、カード入れ×11、その他ポケット×3
生産国   :日本
価格    :308,000JPY(plus tax)
※価格は革の仕入れ値、オプション利用の有無によって変動します。

※本記事内の写真はすべて「iPhone 12 mini」の内蔵カメラにて撮影しています。
(一部クレジット記載のある写真/画像/絵/図などは除く)

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