20年以上前に購入し、ずっと保管(と言うか放置)していたデニムジャケットが大阪の実家から発掘されました。
Levi’sとOBEYのコラボレーションによるこのデニムジャケットは、ツッコミどころ満載で、なかなかのパンチ力を持ったアイテム。
今回、意を決して処分することにしましたが(理由は後述)、処分前に記録のために ここに書き残しておきます。
何かの役に立つ日が来るかもしれないですしね。
あと、単にネタ的にね。
リーバイス×オベイのデニムジャケット(506XX)
リーバイスの1stデニムジャケットである506XXのデザインをベースに、
OBEYのセンセーショナルなデザインがいたるところに表現された一着。


発売時期は2001年だか2002年だか、たしかそのあたりです(記憶では2001年)。
もちろん限定品です。
(定番品なわけがない。)
10代後半だった当時の私は こういう突飛で奇抜なデザインのものになぜだか惹かれる傾向にありました(今もか…)。
雑誌で(ネットではなく)リリース情報を目撃したのち、現金を握りしめて(クレジットカードではなく)、電車で(車ではなく)買いに行った記憶があります。
不思議なもので、どこのお店で購入したのかは 全く覚えていません。
(私の記憶よ、戻ってこい…。)
実家のクローゼットの中で20年以上も眠っていたわけですが、思いのほか コンディションは良いです。
入手した当時、自分で買っておきながらも「なんだよ このデザイン…」と思っていましたが、
20年以上経った今、改めてじっくり見返しても、やっぱり「なんだよ このデザイン…」です。
さて。
では、処分前におおいに「なんだよ」と突っ込んでからお別れすることにします。
やりたい放題なデザイン
プロレスラーの故)アンドレ・ザ・ジャイアント氏(※1)の顔をモチーフにしたアイコンは、OBEYというブランドを象徴するデザインです。
コレね。

力強く、印象的で、一度見ると忘れません。
夢にも出てきそう…。
それぐらいインパクトがあります。
背中のデザイン
今回処分をするデニムジャケットには、そんなインパクトのあるデザインの一部(目元部分)がバックヨークに大きくペイントされています。

アンドレ・ザ・ジャイアントの目元がドアップでデザインされています。

言葉が出ない…。
これを着てコンビニや牛丼屋に行くと 退店する際に否が応でもバイト店員の目にとまり、「わ。アンドレだ…」と思われるのは間違いないでしょう。
2回目以降の来店では「アンドレ、また来たよ…」と思われることが確定。
そしてバックヤードでは「アンドレ、今日も来るかな?」という話題で持ち切りになるでしょう。
つまり、来るか来ないかで賭け事にまで発展します。
すごいぞ、アンドレ。
腰の付近にはリーバイスの1stデニムジャケット 506XXの特徴でもある調整ベルトが付いています。
バックル式のシンチバックではなく ボタン式なので、正式な506XXのディテールとは異なりますね。



調整できるようになっています(ベルトだからそりゃそうか)。
前面のデザイン
インパクトのある背中のデザインに押され気味ですが、
負けず劣らず、前面も「なんだよデザイン」です。

もっとも気になるのは右胸にデザインされた、コレ…。

近づいて見てみると、リアル版のアンドレ氏でした(たぶん)。
こんなところで何やってんスか。
なにやらお怒りモードな様子…。

この部分はフロッキープリントで、洗濯すると剥がれてきそうな雰囲気があります。
あんまり文句を言うとポンスカやられそう。
左胸にはポケットが付いています。

フラップ無し、リベットむき出しのこのポケットは、個人的にはこのデニムジャケットの中で唯一(小声)当時から気に入っている部分。
しかし、ステッチに赤糸が使われているので目がチカチカしますし、なにより くどい。
この暑苦しさがいいんでしょうか(私には理解できない)。

ちなみに、リーバイスのレッドタグはスモールeの両面デザインです。
506XXベースですが、さすがに復刻版ではないのでビッグEタグではありません。

赤糸ステッチとのバランスが くどい。
続いて、内側をペラリと見てみましょう。
え…
ここにもなんかいる…。
しかも赤い。


また、アンドレか!
こんな裏側でも何やってんだ、この人。

デザインの意図がまったく掴めないですが、
せっかくなので 表アンドレと裏アンドレを並べて記念撮影しておきます。
ダブル・アンドレ。

その他ディテール
ここからは、その他のディテールについて。
細かいところまで作り込まれているので面白いです。
左ひじ
まず、左腕の肘に…。
いました、ここにも!

近づいて見ると、
星になったアンドレ氏、その人でした。

それにしても、なぜ「肘」にデザインしたのでしょう。
着ていると擦れてボロボロになってしまい、それこそアンドレ、星になってしまうでしょう。
ボタン
次にボタン。
右腕の袖口ボタンに…

ここにもひっそりといました、アンドレ。
もうどこに隠れていても あまり驚かなくなってきました。
慣れって怖いです。

ボタンは、右袖のボタンのみがOBEYのボタンで それ以外のすべてのボタンはリーバイスのボタンです。
ひとつだけOBEYのデザインになっているのはお洒落だなと思います。
(そうか?)

このようにラスティ加工が施されています。年月を経てボロボロになったわけではないです。
タグ
タグはレザーパッチや紙パッチではなく、布パッチです。

ここには、「In Collaboration with Shepard Fairey=(シェパード・フェアリーとのコラボとして)」と書かれています。
シェパード・フェアリーは、OBEYのデザイナーですね。
あ、
小さく「AND OBEY=(オベイも)」と書かれていますね。
この、「ついでに書いておくけど」みたいな表現、いいですね。

ま、なんでもいいや。
あと、品質表示タグにもちゃっかりアンドレさん、いました。
ムスッとしてます。

マネキン試着
処分前にマネキンに着せてみましょう。
前面、ドン!

特徴としては、
・丈が短い
・赤ステッチがくどい
・アンドレが叫ぶ
続いて、背面。


背面の特徴は、
・丈が短い
・アンドレが怖い
・こっそりと肘アンドレ
・ベルトのバランスが悪い
前後どちらにもツッコミどころがたくさんありますが、個人的には丈の短さが気になります。
ドラゴンボールのトランクスを彷彿とさせる短丈。

まとめ
今回は、リーバイス × オベイ、コラボのデニムジャケットについて書きました。
ここまで紹介してきたように、盛り付けすぎて どんぶりから具材がはみ出してしまっている海鮮丼のようなこのアイテム。
当時から着こなすことができずに放置状態になっていたわけです。
(一生着こなせない。)
コレクションとして所有していてもクローゼットの肥やしになっているだけですし、
着ないモノ・使わないモノを、置いておくのもあまり自分の性分とは合わず。
(じゃあなぜ 今まで処分せずに持っていた…。)
そんなこんなで、ポイ!するに至るのでした。
では、今回はこのあたりで おしまいです。

チン…♪
注釈
(※1)アンドレ・ザ・ジャイアント
フランス出身の巨人プロレスラー(1946~1993)。身長223cm、体重は236kg。
私はプロレスに関しての知識はほぼゼロに等しいのでコメントは控えますが、日本でも世界的にも 非常に有名な人物です。巨人レベルが規格外すぎて想像できないと思いますので、ご存じない方、気になる方、もしくは、懐かしいなぁと感じる方は是非お調べください。
以下、Wikipediaのリンクです。”アンドレ・ザ・ジャイアント”
スペック
- ブランド:Levi’s(リーバイス)
- ライン :Levi’s(リーバイス)×OBEY(オベイ)
- 型番 :75506-09
- カラー :ブラック
- 素材 :コットン100%
- 原産国 :日本
- 価格 :29,000JPY(plus tax)