イルカの知能は高いです。
個体差もありますが、人間の3歳児~6歳児ぐらいの知能に匹敵するとの説もあるほどです。
ただ、こういった説は参考程度に捉えることしかできません。
「人間の3~6歳児ぐらいの知能」とひとくちに言ってもそのレンジは広すぎますし、屁理屈を言うのなら、イルカより頭の悪い成人した人間もいるかもしれません(ギクッ…)。
問題なのは、「知能レベル」という指標を何と掛け合わせて比較するのか、ということでしょう。
ひとくくりの関係性だけではなく、多角度的に物事を見て・考えるからこそ、人間は賢い(またはずる賢い)のではないかなと思う次第です。
色んなことを想像して、考えて、損得勘定もして、心地よさも求めて、自分にとって/社会にとって最も幸福度を最大化できることはなんだろうな、と自問しながら日々行動して生きているわけです。
人間ってすごいです。
イルカなんて比にならんぞ、これは。
という、蔑んだ発言をわざとすることもできるんです、人間って。
すごいぞ。
パラブーツのアルビー
今回 私物の中から紹介をするのは、パラブーツ(Paraboot)のアルビー(ALBY)です。
この靴は、購入してから なんやかんやと色々あって(なにがあったのだ)、履き下ろすまでに随分と時間が経ってしまいました。

冒頭のイルカの話は一体なんだったのか。
なんだったのかというと、
この靴のつま先を見るたびに私はどうしてもイルカのことを思い出してしまうのです。

モノの見方は人それぞれなので この靴を見てイルカを連想するのは私だけかもしれませんが、星をつなぎ合わせて「コレがおひつじ座だよ」と言われることよりは説得力があると思っています。

強引すぎやしませんか太古のご祖先様よ。凄まじい想像力だこと。
(画像)「Pintarest」より
パラブーツのこの「アルビー」は同ブランドでは珍しいウイングチップのデザイン。
ただし、つま先には飾り穴がない仕様です。

ウィングチップだが、トゥには飾り穴がない。
飾り穴がないことで のぺっとしたフォルムが強調されてイルカのように見えるのかなと思っています。
このつま先のデザイン部分は好みが分かれるところです。
正直なところ、飾り穴がつま先を含めた全面にあった方が壮観なイメージがありますが、私はこの中途半端なデザインのアルビー、嫌いじゃないです。
自分自身を見ているようなので(え?)。
続いて、サイドから見てみます。

いわゆる、「ロングウイング」や「アメリカンブローグ」と呼ばれるデザインで、つま先の「W」のステッチがバックステイまで真っすぐ一直線にぐーんと伸びています。


パラブーツの靴ではないような雰囲気(褒め言葉)。

目立ち過ぎず、目立たなさ過ぎず、良い位置にあります。
ソールはパラブーツのオリジナルソール「マルシェⅡ」というソールが装備されています。


程よいクッション性と耐久性がありますが、分厚い1枚のソールなので履き始めは下駄を履いているような屈曲の無さです。
というか、屈曲性に関しては履き続けてもあまり変化はないです。
パラブーツの靴は中底にコルクが入っているわけではないので沈み込みは無く、足馴染みには案外時間がかかります(※1)が、革が柔らかくなって足にフィットしだすと非常に快適に履けます。
(これはパラブーツのほとんどの靴に言えることです。)
製法はパラブーツお得意のノルウェイジャン製法です。

すくい縫いの白糸が見えるのが特徴です。
ソールと相まってゴリッとしたボリュームのあるディテールです。
この「ゴリッと感」とつま先の「のっぺり感」のアンバランスさが個人的には好みです。
なんだか愛らしい。
まとめ
最後にまとめです。
今回はパラブーツのウィングチップシューズ「アルビー」を紹介しました。
ほとんど人と被ることがなく、ちょっぴりレア(ちょっぴりです)なモデルです。
つま先がイルカの頭に似ているのでたまにナデナデして愛でつつ、末永く使いたいと思います。
最後までイルカをこちらのイルカだと思って読んでいた皆さん、すいません。
(本稿で書いていたイルカは海の生き物の方です。)

(画像)「Wikipedia」より
ふざぁけ~すぎぃたー♪
注釈
(※1)足馴染みには案外時間がかかります
本ブログでパラブーツのモデルを多くレビューしてきた通り、私自身パラブーツは数多くのモデルを履いてきました。どのモデルにも言えることは「パラブーツは沈みこまない」です。ハーフサイズ小さめを購入し、履いていく過程で自分の足にフィットさせていくという「革靴あるある」的なフィッテイングはおすすめしません。ジャストフィット(好みによってはハーフサイズアップでも可)でのフィッテイングで購入を検討されるのが良いかなと思います。もちろん足の形と木型との相性はありますが。
本稿で「足馴染みには案外時間がかかる」と書いたのは半分正しく 半分間違っています(ごめんなさい)。このあたりをもう少し突っ込んで書くと、正確には「足に馴染むモデルもある。しかし どれだけ時間をかけて馴染ませようとしても無理なモデルもある」です。これはパラブーツに限らず革靴全てに言えることではありますが、パラブーツの靴は他の革靴(特にグッドイヤー製法の靴)よりもその傾向が強いかなと思います。頑張って履いて それでも馴染まないなら潔くあきらめる。これがセオリーです。
スペック
- ブランド:Paraboot(パラブーツ)
- モデル名:ALBY(アルビー)
- 型番 :200717
- カラー :NOIR(ブラック)
- アッパー:リスレザー
- ソール :MARCHEⅡSOLE(ゴム底)
- 製法 :ノルウェイジャン製法
- 原産国 :フランス
- 価格 :70,000JPY(plus tax)