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「ラギッド」の意味を覚えよう。クロケット&ジョーンズのNEWBY。(Crokett&Jones / NEWBY 20103A-S51R1)

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「ラギッドな〇〇」 という表現。

ファッション用語としてテレビや雑誌などでもよく使われる形容詞ですが、この「ラギッド」の意味を正しく知っている人ってどれぐらいいるでしょうか。

というわけで、ここで「ラギッド」について説明しておきます。

「ラギッド」とは、
ギラギラッとした” が時代と共に徐々に変化して出来た言葉。
宝石やゴールドなどがふんだんに使われたアイテムやスタイリングを形容する際に使われます。

ごめんなさい、嘘です。
(しかもつまらない)


さ。
仕切り直し、仕切り直し。
ここから本題です。

「ラギッド」は、英語で書くと「rugged」。
ゴツゴツした」とか「いかつい」とか「頑丈な」とか、そういう意味を持った言葉です。

具現化すると、
『北斗の拳』の男性キャラは全員もれなく・・・・ ”ラギッド”です。

ファッションのジャンルでいうと、「ワーク」「ミリタリー」「カントリー」「バイカー」などの系統がラギッドに分類されるかなと思います。

無骨で男らしく、ほこりっぽくて どこか臭ってきそうな(←言い過ぎ)、そんなファッションです。

クロケット&ジョーンズのNEWBY

今回紹介をするクロケット&ジョーンズの靴も、ラギッドな仕上がりです。

Crockett&Jones / NEWBY

クロケット&ジョーンズは言わずと知れた英国ノーザンプトンの革靴の名門ブランドですが、スーツスタイルに合わせるミニマムで繊細な靴ばかりではなく、このようなカジュアルラインの靴の展開も豊富です(嬉しい)。

今回はその中から、ラギッドな雰囲気がギラギラッと漂う(しつこい)、NEWBYというモデルを紹介します。

外羽根式のセミブローグデザインで、非常に使いやすい靴です。

ラスト(木型)「375」

膨大な種類のラスト(木型)を保有するクロケット&ジョーンズですが、このNEWBYのラストは「375」。

NEWBYの木型は「375」が採用されています。

同ブランドを代表する「325」という木型がありますが、その「325」よりも全体的に一回りシュッと絞られたのが今回の「375」かなと個人的には思っています。

親しみやすいラウンドトゥの形状 + 適度なシェイプが綺麗な木型。
丸過ぎず、細すぎず、ちょうどよい。

例えば、カントリーシューズの定番であるトリッカーズのバートン。
ボリューミーでかっこいい靴ですが、かかとが抜けてしまう人が多く フィッテイングが意外と難しいです(パラブーツのミカエルにも似たような問題点あり)。

その点、このNEWBYの375ラストは かかとのサイズ感がゆるすぎず きつ過ぎず。ちょうどよい。

かかとのフィッティングがしっくりくる日本人向けのラストです。

ラフアウトスエード

アッパーはラフアウトスエード(Rough-Out Suede)という素材が使われています。

[ rough out ] は辞書を引くと「大まかに描く」や「下書きする」などの記載が出てきますが、この靴の場合、「ざっくり」のような現代語に近いかなと解釈しています(私の感覚的な意訳)

つまり、”ざっくりスエード”。

荒々しく がさつに仕上げました、みたいな意味合いでしょう。

ざっくりスエード。

ここで「おや?」と思う読者の方もいらっしゃると思います。

そうです、ラフアウトスエード(=ざっくりスエード)の文字通り、この靴 スエードです

スエードといえば、柔らかで滑らかな肌触りが特徴的ですが、このNEWBYの質感は「ザラザラ」「ゴツゴツ」といった感じ。

ふむふむ、
ラギッド感がでてきました。

スエードにオイルをしっかりと染み込ませ、毛並みや毛羽立ちを抑えた(と言うより”抑えつけた”)質感に仕上げられています。

実はスエード。そう見えないのが面白いところ。

一般的なスエードには無いラギッドな表情

加えて、オイル加工が施されていることによって耐久性・耐水性もある。

手入れについてもあまり神経質に考える必要がなく、まさに「ざっくり」とした管理でOK

楽チン、楽チン。

デザイン

この靴のデザインの特徴としては やはりセミブローグの飾り穴に目がいきます。

控えめながら静かな主張があるセミブローグのデザイン。
綺麗なメダリオンデザインのトゥ。

カントリーに振り切ったフルブローグのデザインもかっこいいですが、個人的には良い意味でのこの中途半端さが好みです。

ラギッドな中にも華やかさがあり、バランスの良さを実感。
(これが中途半端に感じる人もいると思います。)

正直、遠くから見ると「黒い靴履いてるなー」ぐらいにしか見えませんが、近くで見るとムンムンとしたオーラのある靴です。

それこそ、臭ってきそうです。
気を付けよう。

ムンムン…

その他ディテール

その他のディテールについても少し触れておきます。

ソールはリッジウェイソール。

ウネウネが特徴的なリッジウェイソール。

リッジウェイソールのリッジウェイ(=ridge way)とは、《山の尾根》や《あぜ道》という意味。
つまり、オフロード用のソールということです。

リッチ!ウェーーイ!(金持ち!うぇーーーい!)ではないので皆さん誤解なきよう。

(うぇーーい)
(うぇーーい)
(うぇーーい)
(…)


さ、次、次。

製法について。

製法はグッドイヤー製法ですが、雨除け/泥除けを目的としたストームウェルトが採用されています。
(魔除けにはなりません。)

細かいパーツではあるものの、ボリューム感が出てラギッドな雰囲気の一助となっています。

グッドイヤーウェルト製法+ストームウェルト。

まとめ

最後に今回のまとめです。

今回は私物の中から クロケット&ジョーンズのNEWBYを紹介しました。

ラフアウトスエードの素材がラギッドな印象を与えてくれる本格派のかっこいい革靴です。

ラギッドラギッド言い過ぎた節があるので最後にもう少し正確なことを書いておきますと、この靴は無骨さや男臭さ(=ラギッド感)があるにも関わらず、適度に絞られたフォルムのおかげで(=375ラストの恩恵)、スマートさ”を出すこともできます

デニムに合わせてラギッドに履くことはもちろん、細身のパンツに合わせてロックっぽくも履けますし、スラックスに合わせて抜け感を出すこともできる。

ラギッド過ぎず、洗練され過ぎてもいない。
NEWBYは正確にはそのような靴です。

質実剛健としたイギリス靴の長所もありながら、イタリアのアパレルブランド(かつての「ドルチェ&ガッバーナ」など)がデザインしたかのようなセクシーさもある、そんな良いとこ取りの靴だなとも思えます。

何事もバランスは大事ですね。

おしまい。

スペック

・ブランド :Crockett&Jones(クロケット&ジョーンズ)
・ライン  :メインコレクション
・モデル名 :NEWBY
・型番   :20103A-S51R1
・木型   :375
・ウィズ  :E
・カラー  :ブラック
・アッパー :牛革(ワックススエード)
・ソール  :リッジウェイソール(ラバーソール)
・製法   :グッドイヤーウエルト製法
・原産国  :イギリス
・価格   :89,000JPY(plus tax)

※本記事内の写真はすべて「iPhone 12 mini」の内蔵カメラにて撮影しています。
(一部クレジット記載のある写真/画像/絵/図などは除く)

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