クロックス(crocs)が日本でブームになったのは2007年だと記憶しています(違うかな?)。
流行っている「モノ・コト」の波に乗るのが性に合わない天邪鬼な私は、クロックスを履いて街に繰り出している人たちを冷めた目で見るタイプの人間でした(なんなら今もそうです、すいません)。
しかし、あれだけの一大ブームがあり、模造品が出回り、今なお模造品で溢れかえっているので、心のすみっこのどこかで「履き心地が良いのだろうな」とやんわりと考えることはありました。
それでも、天邪鬼なプライドが邪魔をして購入することはおろか 今まで試着をしたことすらありません。
それがどういう風の吹き回しでしょう。
エンダースキーマ(Hender Scheme)が展開する「manual industrial products」で、クロックスがオマージュされているのを発見してしまい、とうとう今夏、買ってしまいました。
(参考記事)ただの黒い靴ではない。エンダースキーマの「ナイキ・エアフォース1」をオマージュしたレザースニーカー。(Hender Scheme / mip-22)
エンダースキーマのクロックス・オマージュサンダル
はい。「買った」とは言ってもこれつまり、クロックスではありません。
あくまでもエンダースキーマが、クロックスからインスピレーションを得てオマージュ品としてリリースされている商品。
なので、”レザー”です。
「軽量で、濡れてもすぐ乾く」みたいなコンセプトがきっとあるであろうクロックスのサンダルをオールレザーで作るこの変態さ。
いやいや、大好きです。
外観を観察
さて、ではまずは外観をぐるりと見てみましょう。
クロックスにも当然ながら たくさんの商品ラインナップがありますが、
今回紹介をするエンダースキーマのこの「mip-18」は、クロックスの中でも最もアイコニックでクラシカルな「ケイマン」というモデルのオマージュ品。
ハーゲンダッツで言うところの「バニラ」です。
横から見るとこんな感じです。
サイドに空いた台形の穴の位置が本家クロックスと微妙に異なりますが、これは構造上仕方がないでしょう。
続いて、履き口サイドからの見た目はこの通り。
インソールはナチュラルカラーです。
アッパーに空けられた穴から差し込む光が綺麗です。
細部を観察
ここからは細部をかいつまんで見ていきます。
まずは 一番気になる ”あの部分”。
クロックスと言えば…の、あの可動式のヒールストラップ。
ちなみに、当然ですがここの丸いボタン(?)にはクロックスのワニちゃんマークはデザインされていません。
雑談ですが、「クロックス」の名前の由来はワニのクロコダイル。
水辺にも陸地にも生息し、天敵がほぼおらずタフ、しかも長生きする。
そんなところからきている名前だそうな。ほぉ。
次にソール。
さすがはエンダースキーマ、もちろんソールもレザーで仕立てています。
正確には、革底にクレープソールが貼りつけられたデザイン。
履き心地
本家のクロックスを履いたことがない(試着すらしたことがない)ため比較ができませんが、本アイテムの履き心地は良好です。
無論、履き心地だけで評価をした場合、本家クロックスが勝ちます。
(履いたことがないけれど確信。)
しかし、この比較は野暮というもの。
大量生産型のクロックスと、手作業で少量を生産するエンダースキーマとではやりたいことが違うため、比較する意味はほぼないでしょう。
これは本家クロックスも同じだと思いますが、アッパーに空いたたくさんの穴のおかげで風通りが良く、とても涼しいです。
肌に触れる部分も少ないので蒸れることもありません。
一点、エンダースキーマのこのサンダルにマイナス点を付けるとすれば、ライニング(裏地)が無いこと。
予算的な問題や物理的な構造問題もあると思うので簡単な話ではないのでしょうが、履き始めはどうしてもスレて痛いです。
(履き込むときっと解消される。)
無理矢理にマイナス点を探してみただけで、総括的には履き心地に不満はほぼありません。
まとめ
最後にまとめです。
今回は、エンダースキーマのクロックス オマージュのサンダル「manual industrial products 18」(mip-18)を紹介しました。
レザー製品なので、水辺でジャブジャブ…なんてことは到底できません。
あくまでも「街履き用」です。
しかし、レザーだからこそ本家クロックスにはない魅力があるわけです。
とりわけ レザーならではの経年変化に期待ができるので、履き込んでいくうちにどのような表情に変わっていくのか非常に楽しみです。
本家のクロックスを購入することは今後もなさそうですが(ごめん)、違った角度からクロックスのことを知るきっかけにもなりました。
ありがとう、エンダースキーマ、クロックス、そして、ワニ。
スペック
- ブランド :Hender Scheme(エンダースキーマ)
- ライン :manual industrial products(マニュアル・インダストリアル・プロダクツ)
- モデル名 :manual industrial products 18
- 型番 :mip-18
- カラー :ブラック
- アッパー :牛革
- ソール :牛革、クレープソール
- ライニング:無し
- 原産国 :日本
- 価格 :48,000JPY(plus tax)