ハズし時計としてのダサさが光る。ロレックス、エクスプローラーⅡ。

2022年2月20日

Ref.216570

画でも 音楽作品でも 書籍でも。

1作目と その続編である2作目とを比較して

ああだこうだと議論を交わすことがよくあります。

1作目と2作目が一対となっている作品(書籍の場合の「上巻・下巻」とか)は別として、

「Ⅰ」と「Ⅱ」を比較する行為を(どちらかといえば)私はナンセンスに感じてしまいます。

議論をすること そのものは楽しいのですが、

議論の先にある「結論」には 各人の主観が大きく反映されるため、

比較する必要性の意義がどこにあるのか見いだせなくなる恐れがあるからです。

(=議論を行う相手によって、その議論が有意義なものになるかどうかに大きな差が生じます。)


「Ⅰ」と「Ⅱ」は、全く別のモノであると認識されるべきで、

比較をするだけで・・・・・・・・簡単に結論を付けるには、あまりにも軽率な気がしてなりません。

しかし一方で、

「Ⅰ」と「Ⅱ」の間には兄弟姉妹のような、

ある種 血のつながった重要な関係性/関連性が存在していることも 疑う余地の無い、確かなことです。

前置き

今回はロレックスのエクスプローラーⅡ(Ref.216570)について書いていきます。

本題のレビューに入るに際して、ちょっとした前置きです。

(時計がお好きな方なら「2×3=6」ぐらいの話です、すいません。)

ロレックスの「エクスプローラーツー」は、その名の通り、「エクスプローラーワン」の後継モデルですが、「Ⅰ」と「Ⅱ」とではデザインが大きく異なります

↓こちらは「エクスプローラーⅠ」。

ROLEX / EXPLORERⅠ(Ref.214270)
(画像)腕時計専門店「銀座エバンス」より

「Ⅰ」に対して、

本稿で紹介する「Ⅱ」は より力強く、アウトドアっぽさが反映されたデザインに仕上げられています。

ROLEX / EXPLORERⅡ(Ref.216570)

例えるならば、

「Ⅰ」は しっかり者で堅実な 長男/長女。
「Ⅱ」は 自由で破天荒な 次男/次女(末っ子)

というようなイメージ。
(私は「Ⅱ」の類の人間です…。)


デザインが大きく異なるということは、当然ながら 合わせる服装や利用シーンも異なるわけです。

「エクスプローラー」(=探検家)という同じペットネームを持つ両モデルですが、

「Ⅰ」はスーツやジャケットにも合わせられるのに対して、

「Ⅱ」はフォーマルな場面には不向きです。
(好みがあるのでしょうが私はNGだと思っています。ワインをストローで飲むようなものです。)

「Ⅰ」よりも数段カジュアルな「Ⅱ」。

「Ⅰ」には「Ⅰ」なりの、「Ⅱ」には「Ⅱ」なりの良さがそれぞれにあります。

比較ありきのレビューではなく、

今回は「Ⅱ」の本質的な価値や魅力をじっくりと紐解いてみましょう。


(※エクスプローラーⅠも所有してるので、「Ⅰ」についてはまた別の機会に書きます。)

ロレックス、エクスプローラーⅡ(Ref.216570)

ロレックスのエクスプローラーⅡ(Ref.216570)は、

洞窟や火山を探検する専門家に向けた時計です(特化しすぎだろ感)。

42mmのフェイスサイズ、24時間表示ベゼル、綺麗な発光を伴う太く力強い文字針、オレンジが目を惹くGMT針、サイクロップレンズ(拡大レンズ)が付いたデイト表示、リューズガード、など。

たしかに、特徴的なこれらの機能面をみてもわかるように、立派な探検グッズのひとつになりえそうなポテンシャルを持っています。

が…!

洞窟や火山を探検する際に この時計が本当に役立つのかは分かりません

本格的なプロの洞窟探検家は G-SHOCKのような機能モリモリのハイテク時計を装備していそうな気がします(勝手な見解)。

大人の事情、スポンサーとしてエクスプローラーⅡを着用しているプロ探検家もいるでしょうから、あまり信憑性のないことは書けませんが、この時計を装備して探検するのを想像するだけでワクワクすることは確かです。

この時計にはそういった、気分をアゲてくれる効果もありますね。

時計は(特にフェイスには)可能な限り傷をつけたくないものですが、

一般的な日常生活での使用でも平気で傷がつくことを考えると、この時計を装備して探検活動に行くことは精神衛生上 良くなく、崖から落ちて死ぬ前に精神的に死にそうです。

つまり結果として 精神的にも肉体的にも死ぬことがほぼ確実なため、私は探検家にはなりません(なれません)。


さて、時計本体の側面をぐるりと見てみると、厚さ12.5mmのがっちりとしたボディに目がいきます。

サイコロステーキとまではいきませんが、そこそこの分厚さがあり、

頑丈さを表現するにも十分な厚みがあります(実際に頑丈ですけどね)。

重さは約160gあり、これはマクドナルドの「マックグリドル・ベーコンエッグ」の重量(約165g)とほぼ同重量です。

食べたことは無いです。

時計の購入を考えている人は、このハンバーガーを腕に乗せて重さの確認をしてください。

重さはコレとほぼ同等。なるほど分かりやすい
(画像)マクドナルド公式サイトより

リューズ側はこんな感じです。

クラウンマークがデザインされた7mmのリューズは全体とのサイズバランスがよく、操作性にも優れています。

Black or White

エクスプローラーⅡの文字盤のカラーラインナップは、「ブラック」と「ホワイト」の2色展開。

私が所有しているのはホワイトですが、

カラーについて とやかく言及するのは野暮であり、

マイケル・ジャクソンの名曲「Black or White」の歌詞を引用するだけで十分です。

It don’t matter if you’re black or white
黒か白かなんて どうだっていい

”Black or White” by Michael Jackson

参考として、ブラックの画像も載せておきます。

クールな印象でかっこいいですが、私はホワイトの方が好きです。

とどのつまり、カラーについては 好みの問題です。

人種差別問題と同様に、議論をすればするほど結論は的外れなものになり、迷宮入りします。

(画像)ブランド腕時計専門店「ジャックロード」より

文字盤

続いて文字盤の詳細。

ロレックスの中では少しばかり目立つ存在とも言えるホワイトの文字盤。

何を隠そう、私がこの時計を手にした理由は、

この「ダサさ」にあります。

「ダサい」という形容詞は私の抽象的な独自の感想でしかないので、この時計を「かっこいい」と思う人もいれば「可愛い」と思う人もいるわけですが、

私には「ダサい」が適切で最適な形容詞です。

(ただただ語彙力に乏しいだけです、ごめんなさい。)


スポーティさを表現する鮮やかなホワイトの文字盤に太い針。

この2つの組み合わせだけでも私の中では十分に「ダサさ」を表現しきってくれていると思うのですが、

それに加えて、オレンジのGMT針がダサさをコンプリートの領域まで引き上げてくれています。

オレンジ色の針。ダサい。

12時位置にはロレックスのロゴと共に「EXPLORER Ⅱ」と書かれており、ここのフォントカラーもオレンジになっています。

あと、3時位置の日付を拡大表示するサイクロップレンズ。

これもダサいです(良い意味)。

EXPLORER Ⅱのペットネームのカラーもオレンジ。ダサい。
3時位置の拡大レンズもダサい。

「ダサい」とは感受性の問題で、これも色の問題と同じく あまり掘り下げると違う意味で伝わってしまうのでこのあたりにしておきますが、

勘違いして欲しくないのは 私の言う「ダサい」とは、ハズしアイテムとしての十分な活用性がある、という意味合いの最大限の誉め言葉だということです。

現代語のスラングとして認知されている「ヤバい」に近い意味合いです。

夜光インデックス

さて、本当に洞窟に入らなければならなくなった場合、

真っ暗な環境下で時間を正確に読み取ることができるのかどうか不安に思いますよね。

小学生のころ、「夕方5時までには家に帰ってきなさいよ!」と母に言われていた私にとって、時間のチェックは大切です(なんのこっちゃ)。

このエクスプローラーⅡ(Ref.216570)の針とインデックスには夜光塗料にクロマライトが使われていて、このように青く綺麗に発光するのが特徴。

きれい。

クロマライトとは、ロレックスが独自開発して特許を取得している夜光塗料のこと。

「車のライト」のことではありません(つまんない)。

最大8時間もの持続発光時間を誇り、視認性にも長けていますが、

8時間も発光しているのを私は見たことがありません。

これには2つ理由があり、

1つは、私がこの時計と一緒に8時間以上も継続して真っ暗な場所にいたことが無いから。

もう1つは、時計くんが 8時間も継続して光りっぱなしでいることに疲れてしまい、業務を投げ出している恐れがあるから(超憶測)、です。

きれいⅡ。

何人たりとも、光り続けることは難しいのです(深い話)。

ベルト

ベルトの素材はケース素材と同じステンレススチール製。

腕にスッと吸い付くような着け心地です。

ロック部分にも立体感のあるロレックスのクラウンマーク。

時計を腕に着けてみると下写真のようなイメージです。

無論、腕はマネキンの腕で、私の腕ではありません。

私の腕はこんなにテカテカではなく、ガサガサです。

マネキンに着けてみてもいまいちイメージが伝わらないですね、失礼しました。

裏蓋は無地のシンプルなデザインです。

一部を除くロレックスのほぼすべての時計の裏蓋は、刻印などはなくこのようなシンプルな無地です。

この写真だけを見ると、空港の売店で売っている1,980円の時計と勘違いしそうです。

ボックス(箱)

最後に時計が入っていたボックス(箱)も撮っておきます。

ロレックスではお馴染みのこのグリーンのボックス。

デコボコとした謎の「なみなみ・・・・デザイン」部分を指でなぞり、無機質な笑みを浮かべたことがあるのは私だけではないはずです。

謎の「なみなみデザイン」。

読まない・・・・マニュアル(取扱説明書)もきちんと付いています。

パラパラとめくること 購入時の1回限りでそれ以後は一切読まないですが、

こういうモノはデジタル化せずに今後も付属品としてきちんと残して欲しいものです。

読まない説明書とのショット。

まとめ

ハズしアイテムとして抜群の「ダサさ」を演出してくれる ロレックス、エクスプローラーⅡ(Ref.216570)のホワイトについて紹介しました。

ロレックスの時計はクールでスポーティなデザインのモデルが多いですが、それらとは少し違った魅力のある素晴らしい時計だと思います。

万人受けはしませんが、わかる人にはわかる、という時計。

服とのコーディネートの幅も一気に広がる1本です。

おわり。

スペック

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